長引く不況の影響によって、更なるコストの削減要求が物流現場に届いています。とはいうものの、労働集約型である物流倉庫は簡単にコストを下げることは難しい状況です。特に変動人件費部分は、同一労働同一賃金の法施行、少子高齢化、労働人口の減少により、コストを下げるどころではなく、労働力確保自体がとても困難になってきており、労働層の取り合いでコストが上がっているという現象が起きています。

人件費単価を切り詰めてもあまり意味がない?

“物流現場で多くのコストウエイトを占める前述の人件費対策のために、何社かがとってきた方策を見てみましょう。
1.外国人労働者の採用:A社は時給単価の安い中国人派遣の積極的採用に舵を切った。日本人派遣との時給差は100円程度である。しかしながら、言葉の壁が大きく、細かい指示などが全くできない状況。瞬間的な指示をしなければならないA社の現場担当者はストレスにさらされる。仕事もいい加減な部分が目立ち、さらに同一労働同一賃金が2020年4月から始まったことにより、時給差はほぼなくなり、この方策は殆ど無意味なものになった。
2.自社採用のパート層の拡大:B社は自社採用を行うことによって、都道府県標準のほぼ最低時給で運営をすることに決定。しかしながら、パート層は近所の主婦層が多く、どうしても家庭の行事が優先される。土日の出勤をほぼ受けてもらえず、近所の小学校の行事があると全員が休み希望を提出するなど、出勤者数の波動が常軌を超える状況に陥る。これをB社の物流社員総出でカバーしていたが限界を迎え、派遣業者を入れることになる。派遣業者は都道府県最低時給で仕事を受けるわけがないので、時給差はなくなる。
現在の物流現場では、変動人件費に影響を与える要素がとても複雑化かつ、多様化してきています。前述の法律もそうですが、隣の駅に大型倉庫が建設された、等の「外部環境の変化」は最近ではとても多い要素の一つと言えます。”

どのような方法を取ればいいのか?

これとは逆に、良い方向に行っている外部環境の変化も存在しています。それは、技術力の進歩です。各種倉庫マテハン技術の進歩、クラウド等のシェアサービス、サブスクなどによるビジネスの多様化によって、変動人件費の解決策の一つに「自動化」を考える事ができるようになりました。一例を挙げると、20年前はWMSの開発と導入には最低でも1千万円程度を必要としていましたが、今はクラウドシェアサービスによって月額5万円でできる時代になってきています。昔は高すぎて手が届かなかった解決策を考える事ができるようになっており、その解決策自体も多岐にわたっています。是非とも自社のオペレーションラインを入荷~在庫管理~出荷+管理、の一連の流れで考えて頂き、コストがかかっている部分の自動化について検討をしてみてはいかがでしょうか。

ソーターによる仕分け自動化導入がお薦め

“典型的なB2B、B2Cの出荷現場の変動人件費の解決策として弊社がお薦めしているのはソーター(仕分機)による仕分業務の自動化です。この自動仕分機も一昔前は非常に高額なものが多く、カスタマイズなどを含めると億単位に近い金額がかかりました。
弊社の製品であるオムニソーターの一番のメリットは、その導入金額の安さもさることながら、物流現場にトータルピッキングを導入できることにあります。トータルピッキングを行い、あとはオムニソーターに投入するだけのオペレーションに変えることができます。オーダーバッチピッキングをされている物流現場、仕分けを多くの人員を使ってマニュアルで行っている物流現場にとても相性がよく、多くの変動人件費を削減することができます。トータルピッキング導入も同時に可能となりますので、生産性効率を飛躍的に向上させることができます。”

まとめ

現代の技術の進歩と価格の下落は目覚ましいものがあります。現代の最先端の技術で作られたオムニソーター入れることにより、煩わしかった人の管理を削減させ、かつ、人件費を削減するための解決策の一つとして検討をされてみてはいかがでしょうか。